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上場企業インタビュー

株式会社オークファン 代表取締役 武永 修一

関連事業への積極的な資本戦略で競合不在の複合モデルを磨き上げる

―山本さんはDeNA時代からこの事業に携わっているそうですね。今回の譲渡をいつ知りましたか。

山本 プレス発表の2時間前です(笑)。びっくりしましたね。その1年ほど前に、たびたびオークファンの社長が来社していたのですが、今思えば「このことだったのか」と。

―オークファンにとって、卸売業者と小売業者のネット流通事業を手がけるNETSEAの魅力はなんでしょう。

徳永 私たちが「SmallB」と呼ぶ、個人事業や副業で中古品などをネットで売る人たちへ業務支援を提供できることです。
 私たちは『aucfan.com』のユーザーにネット上で流通する商品の価格情報を提供。「安く買いたい」という消費者から「安く買って高く売りたい」という事業者へ成長していくのを支援しています(下の図参照)。
 しかし、消費者から事業者へ飛躍するのは大変です。信頼できる仕入れ先を見つけにくいこともその理由のひとつ。そこで私たちがその手伝いをしようと。ただ、この分野のノウハウを私たちはもっていません。だからM&Aに踏み切ったわけです。
山本 いま、アジア新興国で日本の中古品へのニーズが高まっています。これからさらにこの分野の市場は伸びていく。しかし、DeNAは「大きな投資をしてその市場をとりにいく」とまでは考えていませんでした。事業戦略上、コアな分野ではないからです。

―今後の構想を教えてください。

徳永 たとえば「卸業者が得意客と一見客では価格を変える」といった業界慣習に対応できるように、システムを改修するなどの投資を実施します。
 5年以内に売上高をいまの10倍にして、業界トップとして圧倒的な地位を築きたいですね。

積極的な出資・買収戦略は人材面の強化にもつながる

海外を含めた企業買収や出資を積極的に展開しているオークファン。それは人材リソースの強化にもつながっている。たとえば今年7月からNETSEAのメンバーが東京・渋谷のオフィスでオークファンのメンバーと席を並べることになった。DeNAという、より規模の大きい企業での経験を積んだ人材がジョインしたわけだ。
 そのひとりであるコンサルティング部のリーダー・山本氏は「今回の事業譲渡実現を祝う懇親会をDeNAとオークファンの関係したメンバーで開催したとき、両社の大切にしていることが似ているのか、みんなすぐ意気投合しましたね」と語る。出資・買収先の多くはベンチャー企業。そのため、多様なスキルや経験をもった人材を集めながらも、社風は維
持されている。
 また、ベトナムにラボをもうけるなど、海外人材の活用も進めている。渋谷の本社でも外国人エンジニアが働く。ビッグデータ時代の覇権をねらう企業は数多くあり、データサイエンティストをはじめ事業展開のコアとなる人材の争奪戦が激しくなっている。そのなかで多様なバックグラウンドをもつ人材を確保していることが、オークファンの大きな強みになるだろう。

武永 修一(たけなが しゅういち)プロフィール

1978年、山口県出身。2000年、京都大学法学部在学中に個人としてネットオークション事業を始める。2006年に「aucfan.com」の前身サイト「オークション統計ページ(仮)」を営業譲渡により取得。2007年、株式会社オークファンを設立。2013年、東証マザーズに上場。

IRデータ

2014年 2013年 2012年
BPS 196.84円 159.23円 68.34円
EPS 25.94円 26.77円 15.13円
自己資本比率 90.0% 90.3% 73.1%
ROA 13.4% 18.8% 18.2%
ROE 14.8% 22.0% 25.5%
従業員数 52名 39名 31名

(9月期末現在)

企業情報

設立 2007年6月
資本金 6億6,658万円(2015年3月末現在)
上場年月日 2013年4月25日(東証マザーズ)
決算期 9月末
事業内容 インターネットメディア事業
URL http://aucfan.co.jp/

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