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IPOを狙う企業特集

株式会社メイプルシステムズ 代表取締役 遠藤 祐介

現役プログラマー社長が技術者だけの理想郷を築く

スマートフォン向けアプリやWebシステムの受託開発やSES(注1)事業を展開するメイプルシステムズ。2009年の設立以来、倍々ゲームで業績を伸ばし、2014年3月期は2億円超の売上高を見込む。IPOも視野に入ってきた。代表の遠藤氏は、いまも自らプログラミングに携わる現役エンジニア。「エンジニアによるエンジニアのための会社づくり」をめざしている。2014年には自社のWebサービスをリリースする予定という同氏に、起業の経緯や今後の成長戦略を聞いた。

(注1)SES:System Engineering Service。ソフトウェアやシステムの開発において、技術者の労働を提供する委託業務。

※下記はIR通信【IPO特別号】(2014年1月10日発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―システム開発会社は競合が多いと思います。そのなかで設立から5期連続で増収増益と好調な理由はなんですか。

遠藤:高い技術力に裏打ちされた提案をすることで、顧客との信頼関係を構築しているからです。たとえば、はじめて取引する会社から金曜日に案件の内容を聞いたケース。週明けの月曜日には無償でプロトタイプのソフトをつくってもっていったんです。そのスピードや技術力を評価され、契約にいたりました。「さまざまな提案をしてくれる会社がある」。そんなふうに口コミで評判が広まり、紹介による受注が100%。だから、営業らしい営業はほとんどしていません。技術力こそが、いちばんの営業力の源泉なんです。また、今期だけで技術者が10名以上増えたので、受注できる案件の数・規模も一気に拡大したことも要因のひとつ。当社は設立から5年で、退職者はたったひとりだけ。それも家庭の事情によるもので、定着率が非常に高いんです。

―業界内ではめずらしいですね。なぜ、高い定着率を実現できたのですか。

遠藤:技術者がやりたい仕事を優先して案件を受注しているからです。当社であれば、ずっとやりがいの大きい仕事を続けられる。この業界では、技術者の希望に関係なく、専任の営業部隊が案件を受注してくるケースがほとんど。だから、プロジェクトの切れ目で転職するエンジニアが後を絶たない。でも、当社は違います。私自身、いまもプログラミングをする現役エンジニア。技術者が新しいスキルを習得できる現場を私の目で選んで受注します。顧客先には3~4人のチームを送り出すようにしています。常駐先に当社の"島"をつくり、仲間同士がフォローしあう。それによって、技術的に未熟な部分があっても、顧客に対してサービスの質を維持できるのです。

―技術者視点の経営にこだわる理由はなんですか。

遠藤:「技術者が自由に活躍できる場をつくりたい」と思ったのが、起業のきっかけであり、目的だったからです。プロジェクト単位で現場が変わる技術者は、会社に対する帰属意識が低い。しかも受託開発や業務委託としてプロジェクトに携わることが多いので、世の中に大ヒットするソフトウェアを手がけたとしても、「オレがつくった」と大声でいえない。技術力を高めていくことにやりがいをみいだそうとしても、営業がとってくる案件は希望にそわない。八方塞がりなんです。そんな状況を改善し、技術者であることを誇れる会社をつくろうと、2009年に起業しました。技術者の希望通りの案件を受注するだけでなく、いまは当社独自のシステムサービスの開発を進めています。2014年春には第一弾をリリースします。エンジニアに特化した新しいタイプの転職マッチングサービスです。社員たちが「このシステムは、オレがつくったんだ」とアピールできるようにするのです。

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