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上場企業インタビュー

株式会社ネクステージ 代表取締役社長 広田 靖治

専門特化の店舗展開とAmazon.co.jp での販売で次なる成長ステージへ

東海地方を中心に、車種タイプごとに特化した中古車販売店を全国展開するネクステージ。
競合他社がひしめくなか、成熟市場で目覚ましい成長を続けている理由とは―。

※下記はIR通信vol.1(2014年8月22日発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

小が大に勝つための戦略

―後発・小資本だった御社が、なぜ年商400億円近くまで業績を伸ばせたのですか。

 この業界は全国展開している大手も町の中古車店も、それぞれの地場商圏をがっちり押さえています。私は16年前に中古車販売を始めましたが、最初に用意できたのはアウディとゴルフの2台だけ。その後、販売台数を伸ばしながら、扱う車種をボルボに特化しました。他と同じことをしていたら、あっという間に消えていたでしょう。
 輸入車に特化した理由は、ブランド価値が高く、根強いファンが存在していたから。実際、ブランドや車種を特定して輸入中古車を探す人が多かったですね。
 そして「ボルボなら絶対に負けない」というモデルに手ごたえを感じ、国産車への展開を模索。スバル車専門を皮切りに、ミニバン専門、SUV専門など、各店舗に明確なコンセプトを設定しました。
 このような専門店展開は当時の業界にはなく、「あそこに行けば探しているクルマがある」とクチコミで評判が広がり、成長軌道に乗せることができました。これが成長の第1段階です。

―ということは、第2段階があるのですね。

 ええ。専門店特化戦略で成長を続けてきましたが、2008年のリーマン・ショックを機に売上は大きく落ちこみます。専門特化型の競合店が出てきたこともあり、新たな戦略が必要になりました。
 不況時に消費者がもっとも重視するのは価格。ならば、圧倒的な低価格で販売して薄利多売で生き残ろうと考えました。そこで当社はオークションで仕入れた価格のままで中古車を販売。客数が大幅に増加し、来店客の8割がインターネットの中古車検索サイトを経由してくるようになりました。

仕入れ価格で販売しても 利益が出る理由

―商品原価に利益を上乗せしなければ、ビジネスとして破綻しませんか。

 その思いこみこそ、他社がマネできなかった理由です。
 私たちのお店では中古車を購入するとき、周辺のアイテムを同時に買う人が多い。タイヤを新しくする。最新カーナビやETCを設置する。コーティングをかける人がいれば、自動車保険へ加入する人もいます。
 つまり、車両本体は原価で販売しても関連商品を同時に購入してもらえれば、そこから利益をあげられるのです。このようなクロスセルの仕組みによってリーマン・ショック直後の低迷から脱し、新たな成長曲線を描くことができました。

―このモデルの成功が2013年の東証マザーズ上場につながったのですね。

 その通りです。少し補足すると、クルマをオークションで仕入れる場合、大手も中小も仕入れ価格に差はありません。ところがタイヤ、カーナビ、セキュリティシステムなどの周辺アイテムは、大量に仕入れれば単価が下がる。だから、お客さまに低価格で提供しながら、利益率を上げることが可能なのです。
 また、専門店にいらっしゃるお客さまは購買意欲が高い。一般的に中古車店の成約率は20%といわれるなか、当社の成約率は50%以上。知識と経験をもとに売れ筋のクルマを仕入れ、きちんと接客し販売すれば、商品の回転率が上がります。
 販管費を抑えた店舗オペレーションに、このクロスセルの利益をくわえることで、独自のビジネスモデルを構築したわけです。

広田 靖治(ひろた せいじ)プロフィール

1973年、大阪府生まれ。1998年に有限会社オートステージヒロタを設立し、代表取締役社長に就任。2002年に株式会社ネクステージを設立し、2004年に両社を統合。独自の販売モデルで中古車業界の激しい競争を勝ち抜き、2013年に東証マザーズへ上場。

IRデータ

2013年 2012年 2011年
BPS 343.06円 223.64円 160.94円
EPS 70.18円 64.37円 55.75円
自己資本比率 26.4% 21.2% 21.5%
ROA 4.5% 6.1% 7.4%
ROE 22.9% 28.8% 41.9%
従業員数 474名 332名 249名

(連結、11月期末現在)

企業情報

設立 1998年12月
資本金 6億9,398万4,400円(2014年7月末現在)
上場年月日 2013年7月30日 (東証マザーズ)
決算期 11月末
事業内容 新車・中古車の販売および修理、損害保険代理店業
URL http://www.nextage.jp/

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