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上場企業インタビュー

株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長 藤田 晋

経験知と人材力を武器に 挑戦し続けるベンチャー企業

創業事業のBtoBからBtoCへ、そしてパソコン・フィーチャーフォンからスマホ事業へ、
2度の業態転換を経て成長し続けるサイバーエージェント。
インターネット黎明期から存在する企業で、いまなお継続成長している会社は多くない。
なぜ、同社は勝ち続けることができるのか。代表の藤田氏に聞いた。

※下記はIR通信vol.1(2014年8月22日発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

すべてを注ぎ込み スマホ企業に転換

―2014年9月期決算では大幅な増収増益を見込んでいますね。

 連結売上高を前期比10・8%増の1800億円、連結営業利益はほぼ倍増の200億円と見込んでいます。当社の事業の3本柱は、中核ネットサービスであるAmeba事業、インターネット広告事業、スマホ向けゲーム事業。すべて調子がよく、売上高、営業利益ともに、目標は余裕をもって達成できそうです。

―好調の理由を教えてください。

 2年前から、スマートフォン企業へ転換すべく、種をまき続けてきたからです。
 昨年度は「連結営業利益を100億円までしか出さない」とあらかじめ決め、それ以外はすべて事業のスマホ化に先行投資しました。会社の売上をそっくり入れ替えるつもりで、経営資源をスマホ事業へと一気に移行させたのです。勝ち残るには、すべてをスマホに注ぎ込むしかないと考えました。
 その結果、2011年度のスマホ関連売上は連結売上高の5%台にすぎない64億円でしたが、2013年度は56%にあたる915億円に急成長。2014年度は80%前後に拡大する見込みです。
 とくに、『Ameba』は土台づくりが完了し、収穫期を迎えました。前期は83億円の営業赤字でしたが、今期は約100億円の収益改善による25億円の営業利益を見込んでいます。

多数の利用者が使う サービス分野で勝つ

―なぜ、スマホへのシフトを決断したのですか。

 スマホに市場が移っていくのが明白だったからです。
 国内の携帯メーカーもスマホ開発にシフトし、実際に利用者として使って確信しました。間違いなく変化が起きると誰しもがわかっていたはずです。
 実際、スマホ市場以外に成長市場は見当たりません。ウェラブルデバイスなどが注目されていますが、それらはまだスマホ市場の規模とは3ケタくらい違うでしょう。
 スマホ市場はまさにこれからが伸び盛りです。まだ普及率は50%に届いておらず、これから限りなく100%へ近づいていきます。それにともない、広告、音楽、ゲームなどのスマホ関連市場が拡大するのは間違いありません。
 われわれはスマホに連動した分野には、今後もどんどん参入していきます。

―具体的には、どういった分野を検討していますか。

 これまでは、コミュニティやゲームといった習慣性が高いものへの比重を戦略的に先行させてきました。今後はそれ以外の分野、たとえば、動画、音楽などのエンタメや便利なスマホアプリなどに広げていきます。より幅広い人に見てもらい、使ってもらえるサービスです。
 そのため、今年8月には、そうしたアプリをネイティブで数多く手がける事業部として、CP事業本部や新規事業本部を新設しました。新しい分野ではありませんが、他社の参入もひと段落したように見えるのと、われわれがこれまで培ってきたメディア運営の経験を活かし、有料モデルだけではなく、広告モデルやフリーミアムモデルなどで収益化していくことが可能と考えています。
 また、今後は内製だけではなく、コンテンツやサービスをもつ企業との提携による共同開発や、場合によってはM&Aも積極的に行っていきます。

藤田 晋(ふじた すすむ)プロフィール

1973年、福井県生まれ。1997年に青山学院大学経営学部を卒業後、株式会社インテリジェンスに入社。翌年の1998年に株式会社サイバーエージェントを設立し、代表取締役社長に就任。2000年3月には当時の史上最年少(26歳)で東証マザーズに上場を果たす。著書に『渋谷ではたらく社長の告白』(アメーバブックス)、『起業家』(幻冬舎)など。

企業情報

設立 1998年3月
資本金 72億300万円(2014年6月末現在)
従業員数 3,165名(2014年6月現在)
上場年月日 2000年3月24日(東証マザーズ)
決算期 9月末
事業内容 Ameba事業、インターネット広告事業、スマートフォンゲーム事業、投資育成事業
URL http://www.cyberagent.co.jp/

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