上場企業と投資家をつなぐ
成長企業の経営戦略が読める情報誌
上場企業インタビュー

株式会社エイチーム 代表取締役社長 林 高生

「爆発性」と「継続成長性」の2軸経営で今から100年続く会社をめざす

マザーズ上場から史上最速の233日で東証1部に昇格するなど、いまもっとも勢いのある成長ベンチャーであるエイチーム。同社が継続成長できる理由や今後の世界戦略などに迫った。

※下記はIR通信vol.1(2014年8月22日発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

相互に補完しあうエンタメ事業とライフ事業

―昨年7月期連結決算では売上高100億円を突破。今年7月期の売上高は25%増収の125億円が見込まれており、この7年間で売上規模は約10倍に拡大する勢いです。継続成長できる理由を聞かせてください。

爆発性と継続成長性のバランスがとれているからです。
当社の中核事業は、エンターテインメント事業(以下、エンタメ事業)とライフスタイルサポート事業(以下、ライフ事業)の2軸。エンタメ事業は、スマートフォンという世界統一の規格になったことでゲームやデジタルコンテンツを世界中に提供できるので、ヒットが出れば爆発的に売上が急伸します。半面、ゲームには流行りすたりがあり、継続的な利益確保は未知数。それを補完するのが、エンタメ事業とはまったく違う収益モデルのライフ事業です。

―ライフ事業の収益モデルを教えてください。

引越し比較・予約サイトの「引越し侍」、中古車一括査定サイトの「ナビクル」、結婚式場情報サイトの「すぐ婚navi」など、人生のさまざまなライフステージで利用してもらえるサービスを提供。各サービスにおいて、提携している会社から紹介手数料や成約報酬などを受け取る収益モデルです。いずれも生活に密着したサービスなので、多くのエンドユーザーから使ってもらえるサービスになれば、爆発性こそないものの、安定的・継続的な収益向上が期待できます。
このように、収益モデルが異なり、相互補完関係にある事業を両輪にしていることが当社の強みで、長期的な継続成長を可能にしています。

世界に通用するゲームをつくるノウハウを蓄積

―エンタメ事業の強みを聞かせてください。

自社開発ゲームが世界市場で成功し、世界に通用するゲームづくりのノウハウを溜めこんでいること。2012年にリリースした『ダークサマナー』は、すでに全世界で700万ダウンロードを超えました。
今でこそ、海外で成功を収めている会社も増えていますが、われわれが『ダークサマナー』をリリースした当時は、国産のゲームが海外で成功を収めた事例はほとんどなく、世界に通用するゲーム会社として実績を出すことができました。海外に通用するゲームづくりのノウハウだけでなく、8年前から取り組んできた、数万人規模のユーザーでもリアルタイムに通信可能な技術もエンタメ事業の強みのひとつです。

―今後の方向性を聞かせて下さい。

今後、LINEやカカオトークといったメッセンジャーアプリの普及が世界的に加速していくと思われます。先ほど述べたような、これまでに培ったノウハウを活かして、メッセンジャープラットフォーム向けゲームの開発にも力を入れていきます。
今年1月にはLINE株式会社のグループ会社である韓国のNHNエンターテインメント社と合弁会社を設立。LINEやカカオトーク向けゲームを世界市場に向けて出 しやすい環境も整いました。

「三方よし」の理念でトップクラスのシェアを築く

―もう一方の軸であるライフ事業の強みを聞かせてください。

市場シェアが高いことです。「引 越し侍」は日本の引越し流通の約10%が経由する国内トップクラスの引越し比較・予約サイトで、「ナビクル」もシェア上位の中古車一括査定サイト。半年以内の特典を紹介する結婚式場情報サイトの「すぐ婚navi」は年間約1万組のカップルが結婚式場探しに利用しています。

―なぜ、高いシェアを維持できるのですか。

「三方よし」の理念を貫いているからです。顧客企業にメリットがあり、エンドユーザーにも喜ばれる。その結果、当社も収益確保できるといった、みんながハッピーになれる仕組みを築いています。
たとえば「引越し侍」の場合、提携している全国200社以上の引越し会社を定期的に訪問。経営の困りごとやサイトに対する要望を直接ヒアリングし、それをビジネスモデルの改善に反映させています。
定期的にアンケート調査を行い、吸い上げたエンドユーザーの"生の声"客企業に届けていることも好評です。「新築なので荷物を運び入れるときは靴下を取り替えてほしかった」など、引越し会社に面と向かっては言いにくい不満も、第三者の立場である当社なら利用者から聞き出せます。そうして収集した情報を、データやノウハウとして顧客企業に提供。サービスの改善に活用していただいています。こうした地道な取り組みに力を入れているサイト運営会社は少ないですね。

林 高生(はやし たかお)プロフィール

1971年、岐阜県土岐市生まれ。小学5年生の頃からコンピュータープログラミングを開始し、中学卒業後はさまざまなアルバイトを経て学習塾を経営。1997年、個人事業としてエイチームを創業後、2000年、有限会社エイチーム(現:株式会社エイチーム)を設立し、代表取締役社長に就任。

IRデータ

2013年 2012年 2011年
BPS 364.72円 217.41円 38,823.21円
EPS 110.08円 69.99円 9652.62円
自己資本比率 75.4% 63.40% 57.60%
ROA 22.45% 23.82% 15.01%
ROE 37.9% 38.85% 28.38%
従業員数 385名 264名 219名

(連結、7月期末現在)

企業情報

設立 2000年2月(創業:1997年6月)
資本金 5億2,319万9,760円
上場年月日 2012年4月4日(マザーズ)、2012年11月22日(東証一部)
決算期 7月末日
事業内容 エンターテインメント事業、 ライフスタイルサポート事業
URL http://www.a-tm.co.jp/

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

IR通信メールマガジン

IR通信注目の上場企業やIPO予定企業などの最新情報をお知らせします。

ご登録はこちら

IR通信

IR通信

IR通信は上場企業と投資家をつなぐ「成長企業の経営戦略が読める情報誌」です。

定価:1,066円(税込)

IR通信への掲載・取材希望の方

IR通信編集部では、"成長企業の経営戦略を読む"というテーマのもと紙面に登場いただける経営者の方を募集しております。

pagetop